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~人事労務DXについて考える~② なぜブラックボックス化するのか?攻めと守りのIT投資
前回、レガシーシステムとは何なのか、起こりえるリスクについてお話ししました。今回は要因の1つでもあるブラックボックス化について焦点を当てていきます。
◆ブラックボックス化とは
もともと科学の分野で使われいた用語で、科学が成功すればするほどそのアウトプットばかり注目され、その内部構造に着目されることはなく不透明であるという意味合いとして使われていました。
そこから転じてビジネスにおいては、組織内でアウトプットや結果にばかりフォーカスすることで、その業務の詳細が不透明になってしまうことを言います。
組織のブラックボックス化と切り離せないキーワードが「属人化」です。
その業務はAさんしかできない、内容を理解していない、と業務が特定の個人に依存している状態を指します。つまりシステムのブラックボックス化とは、メインフレームで構築されたシステムのため企業オリジナルの要望を満たすために当時の設計者しかわからない仕様で開発された、設定の変更やメンテナンスを行えるのも限られた外部の人間にのみ委ねられたシステムになってしまっている状態ということになります。
つまりブラックボックス化は、レガシーシステム化を進めるだけではなく、属人化を起こすことで業務を進められる人が限られてしまうこと、その人がいなければ業務がストップしてしまうリスクを生み、社内での連携や業務の割り振りができないという機会損失の発生、また何より「自分以外に業務プロセスを知っている人がいない」という状況は不正を行っても発覚しない、重大なミスもごまかせてしまう状態にあるともいえるのです。
こうした背景には、日本におけるユーザー企業と IT 企業の関係性にあると言われています。
IT 人材白書によれば、欧米諸国と日本ではベンター企業とユーザー企業に存在する IT人材の割合が大きく異なるとされ、欧米諸国ではIT人材の半分以上がユーザー企業に在籍するのに対して、日本では 3 割以下しか在籍していないとされています。日本においては、IT企業がユーザー企業の情報システム部門の機能を多く担っていることであり、そのため自社でのメンテナンスや保守などの対応ができない状況にも要因があります。
また、日本の企業は「攻め」のIT投資が少なく、「守り」のIT投資が多いことも要因の一つであると言われています。「攻め」IT投資とは新たな技術やサービスの利用、IT を活用したビジネスモデルの変革や、新製品、サービスの開発などに対する投資のことで、「守り」のIT投資は定期的なシステム更新、ITによる業務効率化やコスト削減。法規制への対応に対する投資のことです。
人事労務の業務でいえば「守り」の領域が多くなってしまうのは当たり前のことですし、極端に「守り」を捨て「攻め」に集中すればいいのではありません。ですが、システムは外部の専門家にまかせるものであり、特定の誰かが業務を遂行して運用できればいいという「守り」一色ではDX化どころか先に述べたさまざまなリスクを起こしかねないのです。
求められるのはシステムの内製化ですが、もちろん一朝一夕に構築できるものではありません。レガシーシステムの刷新と業務の標準化を図る上でも、システムにあかるく、専門業務に詳しいみらいパートナーズと共に人事労務 DXの1歩を検討してみませんか。
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