勤怠管理システムで工数管理するには?労働時間との分け方

カスハラの社内規程には何を書く?方針と対応手順の整え方案件や業務ごとの作業時間を把握するため、勤怠管理システムで工数管理を行いたい企業があります。
勤怠と工数を同じシステムで記録できれば、始業・終業時刻と作業内容を照らし合わせやすくなります。
ただし、労働時間と工数は目的が異なり、工数の合計だけで労働時間を管理することはできません。
また、入力項目を細かくし過ぎると、従業員の負担が増えて記録が形骸化します。
今回は、勤怠管理と工数管理の違い、必要な設定、入力を定着させる方法を解説します。

勤怠管理システムと工数管理の違い

勤怠は実際の労働時間を記録する

勤怠管理では、労働日ごとの始業・終業時刻、休憩、休日・深夜労働などを把握し、時間外労働や給与計算につなげます。
使用者には労働時間を適正に把握する責務があるため、案件に登録された時間だけを勤務時間とみなすことは適切ではありません。
朝礼、清掃、移動、教育、社内会議など、特定案件へ紐づけにくい業務も労働時間に含まれる場合があります。
打刻による在席時間と実際の労働時間に差がある場合は、実態を確認して扱いを決めることが必要です。

工数は時間の使い方を把握する

工数管理では、実労働時間のうち、どの案件や業務へどれだけ時間を使ったかを記録します。
目的は、特定の従業員を監視することではなく、業務量の偏り、計画と実績の差、長時間化しやすい作業を把握することにあります。
工数の合計と勤怠時間に差が出た場合も、直ちに入力ミスと決めつけず、休憩、間接業務、移動、端数処理などを確認します。
両者の違いを従業員へ説明し、工数入力が残業申告の代わりではないことを明確にしましょう。

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工数管理では何を設定する?

入力する単位と分類を決める

案件、顧客対応、社内業務、教育など、何を集計単位にするかを先に決めます。
細かな作業工程まで選択させると分析は増えますが、入力時間も長くなります。
管理上の目的に必要な分類へ絞り、選択肢の名称を従業員が判断しやすい表現にします。
案件が増えるたびに一覧が長くならないよう、開始日と終了日、表示対象の部署、利用停止のルールも設定します。
分類を追加できる担当者を限定し、似た名称が重複しないように管理することも重要です。

間接業務と入力できない時間を扱う

工数が案件だけに限定されていると、社内会議や研修などを無理にどこかの案件へ付けることになります。
間接業務の分類を用意し、どの項目を選ぶかを具体例で示しましょう。
また、複数の業務を短時間で切り替える職場では、1分単位の入力が現実的とは限りません。
入力単位と端数の扱いを決め、工数の合計が実態から大きく離れない範囲で運用します。
休憩は工数に含めず、勤怠側の休憩記録と区別するなど、対象時間の境界も明確にします。

勤怠時間との差異を確認する

システムで勤怠と工数を比較できる場合は、どの差をエラーとして扱うかを設定します。
完全一致を求めると、数分の端数や記録時刻の違いまで修正対象になり、締め作業が増える可能性があります。
一方、大きな差を放置すると、未入力の業務やサービス残業を見逃すおそれがあります。
一定以上の差が出た場合に本人や管理者が理由を確認し、必要に応じて勤怠または工数を修正する流れを作ります。
差異の承認者と締め日も決めておきましょう。

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正確な工数入力をどう定着させる?

実際の業務に沿って試験する

導入前に、案件業務が中心の従業員、社内業務が多い従業員、複数案件を兼務する従業員などで試験します。
打刻から工数入力、管理者の確認、勤怠締めまでを通して行い、選ぶ項目に迷わないか、入力に時間がかかり過ぎないかを確認します。
工数と勤怠の差が生じた事例は、原因を分類して設定や説明を見直します。
試験結果を基に項目を整理してから対象部署を広げることで、導入後の修正を抑えやすくなります。

入力のタイミングと責任を決める

月末にまとめて入力すると、作業内容や時間を正確に思い出しにくくなります。
業務終了時、1日の終わりなど、職場に合う入力タイミングを決めましょう。
管理者は工数の内容だけでなく、勤怠時間との差や未入力を確認し、締め前に本人へ連絡します。
入力を忘れた場合の修正方法や、管理者が代理入力できる条件も定めます。
工数入力そのものに必要な時間も業務であることを踏まえ、過度に細かな記録を求めないことが大切です。

集計結果を業務改善に使う

記録を集めるだけでは、従業員に工数入力の目的が伝わりません。
特定の業務に時間が集中している、予定より長くかかる作業があるなどの傾向を確認し、業務分担や手順の見直しに使います。
ただし、個人の数値だけで評価せず、案件の難易度、担当範囲、引き継ぎや教育の時間も考慮します。
分類ごとの入力状況と差異を定期的に確認し、使われていない項目や判断しにくい項目は整理しましょう。

まとめ

勤怠管理システムで工数管理を行う際は、労働時間と案件別作業時間の目的を分け、入力単位、間接業務、差異の確認方法を定めることが重要です。
実際の業務で試験し、入力負担と集計目的のバランスを見直しながら運用しましょう。
定期的な設定確認も欠かせません。

みらいパートナーズでは、社会保険労務士と社内SEが連携し、勤怠ルールや給与計算との整合を踏まえたシステムの選定、設定、試験運用、導入後のフォローを支援しています。
勤怠と工数の記録方法や締め処理を整理したい場合は、ご相談ください。直行直帰の勤怠管理システムはどう設定する?打刻と申請の要点

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